譲受承継業務

金融機関の破綻処理の概要

 金融機関は、個人や企業から余剰資金を預かり、資金を必要とする企業や個人へ貸し出すことにより資金の仲介・融通機能といった重要な役割を果たしています。
 また現金・預金の引き出し、短期融資などを通じて必要なタイミングで取引先が資金を利用できる機能や、資産運用・投資商品の提供を通じて、個人や企業が資産を効率的に増やすためのサポートを行っており、まさに日常生活や企業の経済活動に欠かせない存在となっています。
 国民生活になくてはならない金融機関ですが、万が一、預金者から預かった預金の払戻しができなくなる等で破綻に至った場合、金融セーフティネットの主体である預金保険機構は、預金者保護の観点に立ち、原則として一定額を限度に預金の保護(定額保護(注))を行うとともに、破綻した金融機関が保有する金融機能や貸付資産等を新たな救済金融機関へ引き継ぐ作業を進めることとなります。

  • (注)

    現行では、「当座預金、無利息型普通預金等の決済用預金は全額、その他の一般預金は1金融機関ごとに預金者1人当たり元本1,000万円までと破綻日までの利息」の範囲で保護され、これら預金保険で保護される預金を「付保預金」といいます。金融機関が破綻したときに、こうした付保預金のみが保護されるのが「定額保護」です。

預金保険制度の仕組み

預金保険制度の仕組みの図表

 しかしながら、破綻した金融機関の救済金融機関が直ちに現れない場合、破綻した金融機関が業務を行っている地域又は分野における資金の円滑な需給及び利用者の利便に大きな支障が生ずることがないように、破綻金融機関の預金や貸付資産等を引き継ぎ、業務を暫定的に維持・継続するための銀行が「承継銀行」です。承継銀行には預金保険機構の子会社としてその都度設立されるものと、預金保険機構との協定によるものがあります。
 金融機関破綻後、一定期間内(現行は約6か月を想定)に最終的な受皿金融機関を選定して事業譲渡を行うことが困難な場合には、承継銀行を暫定的な救済金融機関として活用することが想定されています。
 承継銀行は、預金者の利便性確保や取引先との融資取引、決済制度の維持といった破綻金融機関の業務を一時的に引き継ぐことによって、破綻発生時における金融システム安定化といった重要な役割を果たすこととなります。

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