対外発表 The Resolution and Collection Corporation
ホームへ 戻る


当社の回収姿勢・手法について、備忘価格で譲り受けた債権の回収について


 昨今、一部において当社が過酷な取立てをしている旨の非難が行われています。
 当社としては、根拠のない非難を放置していては皆様に誤解を生じさせかねないと考え、敢えて、ここに当社の見解をお示しさせていただくものです。

1. 当社の回収姿勢、手法について
 当社は、金融機関の破綻処理に投入された公的資金すなわち国民負担を最小化するため、破綻した住専や金融機関から譲り受けた貸付債権を回収するとともに、健全金融機関から不良債権を買い取り、健全金融機関の不良債権処理の一翼を担ってきました。
 さらに平成13年のいわゆる政府の骨太方針以降は、企業再生に積極的に取り組むこととし、とりわけ、中小企業の再生には、全力をあげて取り組んできております。
 当社の保有債権の借主の中には、約定どおり返済を続けていらっしゃる多くの方々がおられます。その方々との衡平の上からも、また、前述の当社の使命からしても、延滞している借主の方には、精一杯の努力を促す必要があります。
 ただ、当社は、真摯に返済に取り組む方々、再生に強い意欲を持つ方々に対しては、できる限りの返済条件の変更に応じるなど、きめ細かく対処してきております。
 他方、財産や収入があるのに返済しない方々に対しては、厳正に対処せざるを得ません。現に財産や収入があるのに借りたお金を返済しないことを認めることは誠実に返済に努める方との間の衡平を欠きますし、モラルハザードを招来することになるからです。
 しかし、これは、人間としての生活ができなくなるような過酷な回収を行うということではありません。当社は常に「人間の尊厳」に十分に配慮し、回収業務にあたっております。

2. 備忘価格で譲り受けた債権の回収について
 当社が譲り受ける債権の中には無担保であったり、担保があっても先順位の担保権者がおり当該担保を売却しても一円も回収が見込めないなど、譲受時には回収が見込み難い債権もあります。
 このような回収が見込み難い債権については、実質評価ゼロの債権として債権管理上1000円(これを備忘価格といいます。)で譲り受けております。
 当社が健全金融機関から備忘価格で譲り受けた約6300先の債権(元本残高約9900億円)について112億円の回収があったことをとらえて、強引な回収を行っているのではないかとの疑問が出されています。
 しかし、この疑問は事実に基づかない誤解です。
 この約6300先の備忘価格買取債権の中で、回収があったのは約1800先(112億円の回収)で、全体の3分の1にも満たない先数です。
 しかも、回収額112億円について見ると、担保物処分の際、当初予想していた価格より高値で売却されたため後順位担保権者である当社まで弁済が回ってきたケースや会社更生事件・民事再生事件での配当を得られたケースによるものがかなりの額となっており、決して過酷な回収を行った結果ではありません。
 なお、当社に対する皆様からの要望・苦情・相談に対応する組織として、東京・大阪・札幌に『相談室』を設置しております。
 回収業務などに関し疑問・要望などございましたら、遠慮なく相談室までご相談いただければと存じます。