対外発表 The Resolution and Collection Corporation
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平成14年1月25日
株式会社 整理回収機構
 代表取締役社長 鬼追 明夫


 本日(1月25日)、株式会社整理回収機構(RCC)は、政府の"骨太の方針"に基づいて認可を受けた信託機能を活用した証券化スキーム(第一号案件)についての信託契約を締結しましたのでお知らせ致します。


1. 本件スキームの主旨

昨年9月、骨太の方針に基づき信託兼営の認可を受け、業務を開始して以降、金融機関等と各種の具体的な不良債権処理スキームを検討してきたが、今般、RCCは、三菱信託銀行とゴールドマン・サックス証券の協力を得て、RCC信託機能を活用した不良債権の証券化を実施する。


本件は、RCCにとっては、自らの信託機能を活用して主要行の不良債権の最終処理(オフバランス化)を図るスキームの第一号であり、今後、信託受益権の証券化を通じて、投資家層の発掘等による不良債権証券化市場の育成に寄与するものと考える。


2. 本件スキームの概要

(ア) あさひ銀行・三菱信託銀行が不良債権を最終処理(オフバランス化)する目的でSPCを経由して信託設定し、これに併せて、RCCの保有債権のうち証券化に適する不良債権及びゴールドマン・サックスグループが国内金融機関等から買取った不良債権も同様に信託設定する。


不良債権元本 1,000億円強、債務者数 約150先


尚、本件は、複数の金融機関の不良債権を、信託機能を活用して証券化するスキームとしては、国内初のものである。


(イ) RCCの信託部門及び三菱信託銀行は、不良債権の信託受託を受け、スタンダードアンドプア−ズ社の格付を取得することによって、投資家が購入し易い形の受益証券を組成する。これを、ゴールドマン・サックス証券を通じ、私募の形態で販売する。


優先受益権発行予定額 約100億円


(ウ) 不良債権の回収は、主にRCCの回収部門(サービサー部門)が行うこととし、これまでのノウハウを最大限に生かして回収の極大化を目指すことにより、回収の信頼性を確保する。


3. 実施時期

本日(1月25日)、信託契約等各種契約を締結及び信託の設定を完了。

その後、発行条件等を決定したうえで、信託受益権を投資家に販売する。


4. 今後の展開

現在各種案件を検討中であるが、引き続き本件同様に個別案件の実行を進めるとともに、今後、多くの金融機関が利用できる汎用性のあるスキームの実現を目指す。


これらにより、不良債権処理促進の選択肢が拡大することに加えて、今後、受益証券が流通することで市場の拡大を図り、金融機関による不良債権の処理促進に寄与して行きたいと考えている。




注)本書は特定の金融商品を勧誘する目的で交付されるものではありません。

以上


RCC信託機能の活用による不良債権の証券化(イメージ図)