対外発表 The Resolution and Collection Corporation
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「RCC企業再生スキーム」の概要


はじめに

RCCの基本的な性格(債権処理会社、協定銀行、特別協定銀行 預保全株保有)
RCCの企業再生業務の法令上、政府の政策上の位置付け

1. 対象となる私的再生
RCCが主要債権者である再生可能な債務者又はRCCに他の金融債権者の同意を得るための調整を依頼した金融債権者が主要債権者である再生可能な債務者について、行われる私的再生(債権者の立場からの私的再生)
すべての「私的再生」を対象としない限定的なもの

2. RCC企業再生スキームの性格
公的な使命を担う機関として、RCCが主要債権者として又は債権者の委託を受けて取り組む私的企業再生案件の手続や依拠すべき基準等の準則をRCCとして定めたもの

3. 対象債務者となり得る企業
過剰債務企業
事業に市場での存続価値があること
債務者、経営者が弁済に誠実であり、財産の状況を誠実に開示していること
債権者にとっての経済合理性があること

4. 企業再生検討委員会
企業再生本部長の諮問機関
学識経験者・専門家に委員及び顧問を委嘱
企業再生計画作成着手の可否の判断、企業再生計画の審議等を行う
委員及び顧問の異動については、預金保険機構及び金融庁に報告

5. 私的再生の開始
RCCが主要債権者の場合(RCC企業再生スキームI)
金融再生法53条に基づく買取債権
回収主管部店から再生一部に移管した案件
必要に応じ債務者における財務デューデリの実施
企業再生検討委員会に企業再生計画作成着手の可否の諮問
企業再生検討委員会における企業再生計画の審議
RCCが主要債権者の一人である金融機関から金融債権者間の合意形成のための調整を委託された場合(RCC企業再生スキームII)
必要に応じ債務者における財務デューデリの実施
企業再生検討委員会に企業再生計画作成着手の可否の諮問
企業再生検討委員会における企業再生計画の審議

6. 一時停止の合意及び第1回債権者集会
RCCが主要債権者の場合(RCC企業再生スキームI)
一時停止の内容 与信残高の維持までは要請せず
他の債権者との関係で相対的な地位の改善は行わないことの合意
集会は、一堂に会して行うか、又は持ちまわりで行う
RCCが主要債権者の一人である金融機関から金融債権者間の合意形成のための調整を委託された場合(RCC企業再生スキームII)
一時停止の内容 与信残高の維持
他の債権者との関係で相対的な地位の改善は行わないことの合意
集会は、一堂に会して行うか、又は持ちまわりで行う

7. 再生計画案の内容
再生計画案の主要内容
(1) 経営が困難になった原因
(2) 事業再構築計画の具体的内容(業種・業態によっては、専門コンサルタント等の助言に基づくことを債務者にRCCより要請する。)
(3) 将来の事業見通し(売上・原価・経費)(10年間程度)
(4) 財務状況(資産・負債・損益)の将来の見通し(10年程度)
(5) 資本の再構築計画
(6) 資金繰り見通し
(7) 債務弁済計画(最長期15年)
(8) 経営者責任のあり方
債務超過解消期間 原則3年
経常利益黒字化 原則初年度
株主責任の明確化 支配株主の支配権の消滅 増減資の実施
経営責任 原則経営者は退任

債権者やスポンサーの希望により引き続き経営に参画する場合には私財の提供等によるけじめの措置を講じる
権利調整の原則 正当な理由のない限り、債権者平等の原則による

8. 再生計画の検証・提示・成立・実行(RCC企業再生スキームI及びII共通)
再生計画案の再生検討委員会への付議 必要に応じ修正
第2回債権者集会に再生計画案を提出
債権者による再生計画案の審議・同意
再生計画成立後 適切なモニタリングの実施
再生計画の履行が困難の場合 関係者の協議(再生計画の見直し、法的申立て等)


9. 企業再編ファンド(RCC企業再生スキームII)
再生計画成立後の債権売却希望者には、債権売却の機会を提供(投資家が金外信により出資したRCCファンドが入札により買取を行う)
再生計画に定められた債務免除は、買取ったファンド(RCC信託)が行う
債権を売却した金融機関がリファイナンスを行う場合は、投資家は返済を受け、投資資金を回収する

10. 公表
私的再生計画が成立した場合で、公表により再生に著しい支障が生じるおそれがないと認められるときは、これを公表する


以上