平成15年6月27日 株式会社 整理回収機構 代表取締役社長 鬼追 明夫 |
今般、株式会社整理回収機構(RCC)では、政府の方針により付与された信託機能と蓄積された回収能力を活用した、証券化型信託第3号・第4号を受託しましたのでお知らせ致します。 |
1. |
スキームの概要《別紙》 |
<スキームの主旨> |
民間資金を活用して、金融機関等の不良債権処理の促進、整理回収機構の保有債権の流動化、ならびに不良債権市場の拡大を図るもの。 |
<対象債権> |
(1) |
「RCC保有資産の流動化・証券化についての基本的な考え方」に基づき、RCCの保有債権について、複数の投資家で入札を実施。 |
(2) |
落札した投資家が金融機関等から買取った債権をSPCに売却する。 |
(3) |
金融再生法53条による買取対象外の債権(金融機関が共同債権買取機構(CCPC)へ持込済みの債権、系列ノンバンクの保有する債権等)の買取りを幅広く募集し、不良債権の処理を推進する。 |
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<証券化> |
(4) |
RCCは、SPCが買取った債権を証券化することを目的として信託受託(共同受託)し、優先部分と劣後部分に分割する。 |
(5) |
優先部分は、投資家が購入し易いように複数の外部格付けを取得したうえで、幅広い投資家層に販売する。 |
(6) |
劣後部分は、落札した投資家が保有するが、RCCも一部保有することで投資家層の拡大を図る。 |
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<回収> |
(7) |
債権の回収については、主としてRCCのサービサー部門が行うことで、回収の信頼性を確保する。 |
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2. |
証券化型信託第3号【RCCトラストIII】 |
<パートナー> |
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リーマン・ブラザーズグループ(劣後投資、受益権販売、債権回収) |
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三菱信託銀行(共同受託) |
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<受託債権元本> |
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<格付け> |
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3. |
証券化型信託第4号【RCCトラストIV】 |
<パートナー> |
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オリックスグループ(劣後投資、債権回収) |
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野村證券(受益権販売) |
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三菱信託銀行(共同受託) |
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<受託債権元本> |
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1,440億円 6月27日受託
(7月中〜下旬に追加の受託することで計約1,620億円となる予定) |
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<格付け> |
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4. |
今後の予定 |
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第3号・第4号ともに、格付けを取得して7月中〜下旬を目途に幅広い投資家層に受益権を販売する予定。 |
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優先受益権の発行額は、トラストIII約100億円、トラストIV約80億円の見込み。 |
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5. |
本件信託の意義 |
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今回のRCCトラストシリーズIII・IVを発行することで、不良債権の証券化市場での実績では、国内最多の発行件数となること。 |
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RCCトラストIVは、国内初の日系パートナーのみで実施する案件であること。 |
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6. |
(ご参考)既往証券化型信託の実績 |
<証券化型信託第1号> |
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ゴールドマン・サックスグループ、三菱信託銀行との共同で、昨年1月に受託。 |
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受託債権元本 1,074億円。 |
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S&Pの格付けを取得した優先受益証券96億円を、地銀・信金・損保等に平均10億円強で販売済み。 |
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<証券化型信託第2号> |
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モルガン・スタンレーグループ、三菱信託銀行との共同で、昨年10月に受託。 |
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受託債権元本 3,433億円。 |
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ムーディーズ・インベスターズ、S&Pの格付けを取得した優先受益証券 95億円を、地銀・信金・損保等に平均10億円強で販売済み。 |
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