対外発表 The Resolution and Collection Corporation
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RCC機能を活用した信託受託について

平成15年3月28日
株式会社 整理回収機構
代表取締役社長 鬼追 明夫

 昨年1月に、RCCの信託業務の第1号(証券化型信託)を受託して以来、当月末までの1年3ヶ月の間で、金融機関の不良債権処理の促進、不良債権市場の拡大、ならびに、再生可能性のある企業の自助努力支援を目指して、金融機関等から計1兆円を超える債権を受託致しました。
 以下には、代表的なRCC信託スキームの概要等について示しておりますが、今後とも引続き、我が国金融機関等の不良債権の円滑な処理の促進、企業再生支援等に貢献すべく、金融機関等と協働で、新たな手法の開発等にも尽力して業務を進めてまいる所存です。

1. 中小企業再生型信託《金銭債権信託・受益権非売却型》(スキーム図)
【目的・概要】
昨年10月公表された、「金融再生プログラム」の主旨に則り、主要行の保有する再生の可能性がある債権をRCCに信託し、金融機関との協働でその再生可能性を追求するもの。
尚、本件信託については、金融機関にとっては貸借対照表上のオフバランスにはならないが、本スキームを活用して当該企業の再生を図る債権については、昨年11月に金融庁から「オフバランス化につながる措置」を講じたものとする旨の公表がなされたもの。
今後、主要行以外の地域金融機関への取扱いの拡大を計画。

2. 再生・調整型管理信託《金銭債権信託・受益権非売却型》(スキーム図)
【目的・概要】
金融機関の保有する債権で、再生可能性等があるが、債権者間の利害調整が難しい場合等について、RCCとメイン銀行が協働する等によりその利害調整を行うことで、当該企業の再生を確保するとともに、債権回収の効率性を上げるもの。

3. 企業再生サポート証券化型金外信託《金外信託・受益権売却型》(スキーム図)
【目的・概要】
金融機関の保有する再生の可能性のある債権を、RCCが受託した金外信託で買取り、SPCを通じて受益権をバックとした社債に外部格付けを取得し、投資家等に販売すること等でオフバランス化を図るもの。
債権の回収に際しては、当該企業の遊休資産を早期売却する等リストラ策の実施を条件とした再生計画をサポートすることで、企業の再生を図り、配当の極大化を目指すスキーム。

4. 企業再編ファンド型金外信託《金外信託》(スキーム図)
【目的・概要】
主要行の保有する再生可能性を追求する債権を、RCCが投資家等から受託した金外信託(RCC企業再編ファンド)で買取り、再生計画の策定・債権者間調整等を行うことにより、当該企業の再生を実施したもの。

5. 企業再生型金外信託《金外信託》(スキーム図)
【目的・概要】
地域金融機関の保有する債権を、RCCが投資銀行から受託した金外信託で買取ったもの。
今後、再生可能性を追求する債権について、金融機関等との協働で再生を図る。

6. オフバランス化型金外信託《金外信託・証券化型》(スキーム図)
【目的・概要】
金融機関等の保有する不良債権を、RCCが投資家から受託した金外信託で順次買取ったもの。
今後、買取り残高が一定額まで積みあがった段階で、証券化を予定。

7. 証券化型信託《金銭債権信託・受益権売却型》(スキーム図)
【目的・概要】
金融機関・系列ノンバンク等の保有する不良債権の処理促進および、RCCの保有する債権の流動化を図るために、SPCを通じて信託受託し、優先部分に外部格付けを取得して幅広い投資家に販売するもの。
劣後部分の一部はRCCが保有し、回収は主としてRCCが行うことで、市場の投資家層の拡充を図る。

【RCC信託スキームの活用イメージ】

以 上