対外発表 The Resolution and Collection Corporation
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RCC機能を活用した不良債権処理案件の実施計画について

平成14年12月20日
株式会社 整理回収機構
代表取締役社長 鬼追明夫

 今般、株式会社整理回収機構(RCC)では、政府の『金融再生プログラム』の主旨に則り、下記の具体的な案件の実施を計画していますのでお知らせ致します。


【平成14年度下期 RCC証券化型信託計画】

 民間資金を活用した、金融機関等の不良債権処理の促進、RCCの保有債権の流動化、ならびに、不良債権市場の拡大を図るため、平成14年度下期においても証券化型信託を実施する予定。

1. スキームの概要《別紙ご参照
<対象債権>
(1) 「RCC保有資産の流動化・証券化についての基本的な考え方」に基づいた対象資産について、複数の投資家で入札を実施。
(2) これに、落札した投資家が金融機関等から買取った債権を加えて、SPCに売却する。
(3) また、金融再生法53条による買取対象外の債権(金融機関が共同債権買取機構(CCPC)へ持込済みの債権、系列ノンバンクの保有する債権、政府系金融機関・生損保等の保有する債権)の買取りを幅広く募集し、不良債権の処理を推進する。

<証券化>
(1) RCCは、SPCが買取った債権を証券化することを目的として信託受託(共同受託)し、優先・劣後に分割する。
(2) 優先部分(RCCトラスト)は、投資家が購入し易いように外部格付けを取得したうえで、幅広い投資家層に販売する予定。
(3) 劣後部分は、落札した投資家が保有し、RCCも一部保有することで市場の投資家層の拡充を図る。

<回収>
・ 債権の回収については、落札した投資家系列のサービサーおよびRCCのサービサー部門が行うことで、回収の信頼性を確保する。

2. 既往証券化型信託の実績と今後の予定
<証券化型信託第1号>
(1) ゴールドマン・サックスグループ、三菱信託銀行との共同で、今年1月に受託。
(2) 最終処理不良債権額1,074億円。
(3) S&Pの格付けを取得した優先受益証券96億円を、地銀・信金・損保等に平均10億円強で販売済み。

<証券化型信託第2号>
(1) モルガン・スタンレーグループ、三菱信託銀行との共同で、今年10月に受託。
(2) 最終処理不良債権額3,433億円。
(3) ムーディーズ・インベスターズ、S&Pの格付けを取得した優先受益証券95億円を、地銀・信金・損保等に平均10億円強で当月販売済み。

<証券化型信託第3号 = 本件>
・ 今年度中に、第1号・第2号の倍以上の規模(優先受益証券ベース)を予定。


【中小企業再生型信託計画】

  『金融再生プログラム』において「中小企業再生をサポートする仕組みの整備」の具体策として、先般(11月22日)公表した、RCCの信託・再生機能を活用した中小企業再生型信託スキームを、今年度中に実施する予定で現在主要行等と調整に努めているところである。

1. スキームの目的
再生を目指す中小企業等の債権をRCCに信託することによって、当社の公平性・中立性な立場や調整機能に加えて、今まで培ってきた再生ノウハウを活用することにより、金融機関と協働して再生可能性を追求するもの。

2. スケジュール
主要行に対する第1回説明会(主旨説明等)…12月19日実施済み。
来年1月下旬に第2回説明会を実施した後、3月中に受託予定。

以上