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網走信用組合の経営責任追及案件の提訴について


平成15年11月5日
株式会社 整理回収機構


第一 網走信用組合(以下、「網走信組」)について

 網走信組は、網走市、北見市、紋別市及び網走支庁管内全域を営業区域とする信用協同組合であり、昭和41年6月10日設立された。
 網走信組は、網走市南5条東1丁目6番地の本店を含めて9店舗を有し、破綻時における総預金量は336億円、貸出金254億円、常勤役員6名、職員75名の合計81名であった。

 網走信組は、平成13年11月9日破綻発表を行い、預金及び正常債権等については釧路信用組合に引き継がれた。株式会社整理回収機構は、平成14年7月8日網走信組から不良債権の買い取りを行うとともに、理事・監事らに対する損害賠償請求権等をも引き継いだ。
 網走信組は、平成14年2月26日総代会により解散の決議をし、現在清算中である。


第二 本案件の概要

請求の趣旨
 被告福田貢元理事長、被告加藤弘行元専務理事、被告中川毅一元常務理事及び被告平岡幸信元常勤理事に対して、連帯して1億円を請求

提訴の概要(請求の原因)
1. 有限会社友愛荘に対する貸付経緯
 友愛荘はホテル業以外に平成4年ころ、蟹販売の全国展開をねらって仕入を増やし、同年12月には、蟹の在庫は18億円相当になっていた。しかし、この計画は頓挫し大量の在庫を抱えることになった。
(i)長期保存となれば品質が劣化すること、(ii)蟹の調達資金として割引いていた友愛荘グループ振出手形の決済に追われたことから、損失覚悟の投売りをし、約10億円の損失が発生した。
 迂回を含めた友愛荘グループへ巨額の融資は北海道の検査で指摘され、その改善が急務だった。にも拘らず逆に融資額を増加させ、不良債権を肥大化させた。このことが網走信組破綻の原因になった。なお、友愛荘は平成14年12月民事再生開始申立をし、経営破綻した。
2. 本件違法な融資の実行
(1) 平成11年2月1日に融資を実行した1億2500万円の手形貸付
(2) 本件融資の問題点
大口融資規制違反
友愛荘に対する融資は、本件実行前に大口融資規制限度を1億3000万円以上超過しており、さらに、グループを介した迂回融資額約8億5000万円を加えると、超過額は約9億8000万円以上にのぼっていた。被告らはこうした事実を充分認識しながら敢えて本件融資をなしたものである。
弁済の確実性を無視した融資
約定では平成11年末までに完済すること、返済財源は「年間売上から」であった。しかし、他行を含め友愛荘の総借入金は50億円以上であり、蟹の全国展開の失敗等を考慮すれば、従前の返済額に加え、年間売上から1億2500万円を完済することは不可能である。
また、本件融資以前の冬期運転資金が、予定した夏場の売上金による返済ができていなかった。こうしたなかで本件融資が実行された。
保全不足
本件融資に対する新たな担保の提供がなされていない。従前の融資総額9億8000万円についても約9億円の保全不足であった。
(3) 損害額
被告らは、網走信組に対する善管注意義務・忠実義務に違反し、本件融資の返済不能に伴い元本残高1億2500万円の損害を与えたものである。
(4) 本件請求額
本件訴訟においては、上記損害額の内金として1億円の請求を求めるものである。



本件提訴についての社長コメント

以上